松之山情報
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■坂口安吾まつりin松之山

事務局長 煖エ主計


 5月12日、松之山は朝から雨。安吾まつりは午後からの開始なので、雨が止むように祈る。それにしても今冬は大雪であった。今日のこの日を迎えるまでに3回も除雪しなければ、駐車場まで車が入れなかった。

 当日、天気を気にしながらも、準備を進める。お昼休み、お天とう様が顔を見せ始めた。受付を開始すると、初めて参加するという人が続々と通り過ぎて行く。第4回目ともなると、知名度も上がって来たなと、会員一同感激である。

まずは、松之山朗読会による「蛇切丸物語」の朗読である。これは松之山に伝わる、3つの池の主たちの壮絶ないくさの物語である。

 開会式。村山会長から、会長の姉さん、喜久さんの最期のお別れの行動―20歳の旅立ちのことが事細かく語られた。安吾は、この喜久さんのことが愛おしくてたまらなくて松之山へ来たと言われている。今まで誰も知らなかった、村山家の歴史を話される会長の話に、参加者は静かに聞き入った。

 新潟市長及び桐生市長からのメッセージが披露され、その後に各地の安吾の会の報告がなされた。新潟市役所からは安吾賞の話、そして「安吾 風の館」からは開催中の展示の事など。松之山にいながらにして、各地の安吾顕彰活動の1年を見るかのようだった。

 いよいよ坂口綱男さんによる講演「安吾と桜と新潟の酒」。ところがハプニング。パソコンが作動しない。しかたなく綱男さんは、画像なしで観客の方を向いて話す事になった。これも素晴らしかった。目を見ながら話すという事は、感情が直に伝わってくる。お客さんも綱男さんの顔を見て真剣に話を聞いている。来年もパソコンなしでお願いしたい…と独り言。

そして手塚眞監督登場。「松之山 映画「白痴」 秘話」を披露。いつも手塚監督は淡々とお話をしてくださる。この会場、大棟山美術博物館での“ロケ裏話”はとても興味のある話だった。参加者は映画の裏を知り、より一層安吾作品に対する憧憬を深めたのではないだろうか。また父親、手塚治虫氏との事も話された。偉大な親をもつと、子供は父親と接する時間が少ない事にもビックリ。

そして時が流れて行く…。

少し時間が余ったので、私の一存で綱男さんと眞さんのビッグ対談をお願いした。これにはお客さんも大喜び。フラッシュが一斉に光った。

2人の会話も盛り上がって、誰も知らない2人の付き合いも話された。大盛会である。2人からは「事前に打ち合わせをしてください」と言われたが、これが“松之山安吾の会”の面白い所である。参加した人だけへの夢のプレゼントとなった。

ここで関口芳史十日町市長が到着し、さっそく歓迎のあいさつをいただいた。

 最後は琵琶奏者、古屋和子氏による「アンゴウ」の語り。古屋さんは「松之山安吾まつり」2回目の登場である。 「アンゴウ」は、“暗号”と“安吾”をうまくまとめた作品だと感心。参加者の中にもこの作品を知らなかった人も多かったのでは。

そして琵琶演奏による「平家物語より〜俊寛」の弾き語り。さすがに古屋さんの琵琶の音色は、悲しくも切ないものである。一方で力強さもある。

 閉会式、無事終了。

今年も大勢のご参加、ありがとうございました。80名くらいの入場で、来年は会場変更も必要なのではとの声もあったが、なんといっても安吾を語るには、村山家のこの場所しかないので、窮屈かもしれないが来年もやはり“ここ”でします。

 その後、場所をおふくろ館に移しての懇親会。山菜のみの料理に、酒は「越の露」の一升瓶。これがまた大好評であった。

坂口安吾まつりin松之山
 
坂口安吾まつりin松之山


坂口安吾まつりin松之山

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坂口安吾まつりin松之山

坂口安吾まつりin松之山

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